Space design
空間設計
Design concept
珈琲と空間で人の心を整える
keyword
湿度 静寂 光
「珈琲 11月の雨」
構造:鉄骨造4階建て
面積:29㎡
敷地:神奈川県秦野市本町1-1-3
営業内容
開店:2020.10.17 土日限定営業
営業時間:11:00-18:00
定休日:平日(不定期に営業)
土日限定営業の珈琲屋さん「珈琲 11月の雨」を計画した。
鉄骨造4階建ての1階部分を珈琲屋さんとして、平日はレンタルルームとして貸し出しを行う。
店主が淹れるネルドリップの珈琲から空間デザインを考えた。
敷地は、道路を挟んだ目の前に約11.5knの水無川が流れ、穏やかな自然がいっぱいに広がっている。
水無川で散歩し、テイクアウトした珈琲を川で楽しむ光景が想像でき、本計画はスタートした。
改修前
plan
テーブル4つ、椅子 8席
建物の形状は縦に伸びた細長い空間である。天井の円形は大きな水たまりのような輪郭をもつ。
お客様が主役なので、店主が珈琲を淹れる姿を見せる配置計画ではなく店主は脇役とし、カウンターの厨房部分と客席スペースを
分けることにした。
店主は厨房部分の小さな四角から店内の様子を見守る。
厨房部分の四角
床・壁・天井は、グレーをベースにしているがそれそれわずかな色調の違いがあり、11月の少し寂しい情景や湿度、淡い色調・素材を選んだ。晴れの日にはわずかな光が空間に入り、反射したとき雨上がりのような日差しが家具や建築素材から人々の目に移るように、光や影に見惚れし、いつの間にか空間に引き込まれているように計画した。
アルコール消毒置き場
独特のテクスチャーが醸し出す影や空間の儚さや色、11月の湿度の色気が空間にあるのではないかと考えた。
外観工事は行わず、店主も空間も成長することで変化する未完成のままにした。
オーナー自らデザイン設計、施工、運営を行う25歳のひよっこが創る珈琲屋さんの空間は実験的空間としてスタートさせ、今後の建築空間と様々な形態で運営していくであろう珈琲屋さんと向き合う時の指標となるのではないかと考えている。